ウィッカーマン 【THE WICKER MAN】

ウィッカーマン (Blu-ray Disc)

• 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
• メディア: Blu-ray

今回観たニコラス・ケイジのウィッカーマンはリメイクで
元となるウィッカーマン（The Wicker Man）は観た事が無いけど
カルト映画と言われていて、評価も悪くない映画のようです。

ウィッカーマン 特別完全版

• 出版社/メーカー: スティングレイ
• メディア: DVD

ストーリーは以下。

白バイ警官メイラス（ニコラス・ケイジ）は、ある日幼い少女と母親が乗った車が
トラックに激突され炎上する現場を目撃。
ところが、現場から母親の死体はついに発見されなかった…。
強いショックを受け休職したメイラスのもとに
8年前に突然失踪した婚約者ウィロー（ケイト・ビーハン）から手紙が届く。
彼女の故郷の島（サマーズアイル）で娘のローワンが行方不明になり
助けて欲しいという内容だった。

ウィローを想い続けてきたメイラスは単身サマーズアイルへと向かう。
携帯も繋がらず、外界との連絡手段は定期配達便のセスナだけという
閉ざされた島に暮らす人々は
シスター・サマーズアイル（エレン・バースティン）のもと
独自の信仰と養蜂で生活を支えていた。

さらに、この島では女たちが全てを取り仕切り
男たちは隷属的に仕事に従事していた。
よそ者を拒絶する島民たちは捜査に非協力的だったが、ウィローとの再会で
ローワンが二人の間に出来た子供だと知ったメイラスは
必死になって島内を探索。
やがて、島民たちの不可解な言動から、ローワンが不審な事故で焼死したこと
その死が「ウィッカーマン」と密接な関わりを持つ事が明らかとなる…。

しかし、娘は生きていると訴えるウィローを信じ、更に捜査を続けると
島には驚愕の秘密が隠されていたことが判明する。
さらに、真相に一歩一歩近づいていくメイラスの身にも、危険が迫っていた…。

果たしてメイラスは「ウィッカーマン」の正体を暴き
ウィローとまだ見ぬ娘ローワンと共に
この恐ろしい島から脱出することができるのか！？　（公式HPから抜粋）

以下ネタばれ感想です。
読みたく無い方は「続きを読む」を読まないで下さいね。

リメイク元のウィッカーマンでは、主人公は熱心なキリスト教徒で
助けを求める手紙に誘われサマーズアイルに出向く。
宗教に熱心で賢く愚かで童貞、そんな盲目的な姿を体現している男性が
島独自の宗教に弾圧される…といった内容だったようです。

だけど今回のリメイクでは、主人公は特別熱心なキリスト信者といった描写も無く
8年前に失踪した元カノから、今更きた連絡にノコノコ誘われ
実は主人公の子供まで産んでいましたと図々しく告げる元カノに
焼け木杭に火がついた主人公が島の空気を読まずに、ひとりで躍起になる様を
こちらはポカーンと観ているだけの映画でした。

キリスト教がアメリカの人達にとって、どのくらいの位置にあるものか
無宗教な私には分からないけど
でもリメイク作品であるならば、元になる作品の言いたかった事や
テーマを無くしてしまうのはどうなんだろ？

想像するに、自分の信じているものが必ずしも万全じゃないという
モラルの崩壊を、対する２つの宗教で表しているのが
元のウィッカーマンだと思うんだけど…。

今時はアメリカでもキリスト教は熱心に信仰していないから
あえて外しちゃったとか？
その代わりに、誰しも理解できそうな家族愛に変更して
元映画のサスペンス部分だけを組み込んだから
底の浅い作品になってしまった…そんな感じがしました。

なんにしても、8年の月日は長い。
8年の月日には様々な事があるだろうし、色々な生活がある。
かつて愛した人であっても、すでに他人になるには充分な時間でしょうし
他にも出会いがあってもおかしくないのに、連絡してくるとか元カノは変。

後、割とストレートに質問しているのに
それに対して言葉を濁し続ける元カノは絶対怪しい。

村の女達の不躾な態度は絶対怪しい。

聞いても答えてくれない、村の男達も絶対怪しい。

冒頭の母親と子供の事故は解決されないし
むしろ、このシーンは何の為にあったの？！

観たいと思い続けつつも、レンタル屋で見かけないから
このリメイク作品には期待していたんだけど
その期待は残念な結果に終わってしまいました…。

流石、ラズベリー賞5部門ノミネートされた映画だわ┐(´∀｀)┌

タグ：ニコラス・ケイジ ラジー賞5部門ノミネート